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新しい魔法のメガネ-筋肉を読み取る指先の感覚-
2012/01/30(Mon)
顔を見た時。言葉を交わした時。それぞれでの印象がある。筋肉からもいろんなことが伝わってくる。本人が取り繕うことのできない分野だけに、表情や言葉から分からなかった多くのことが伝わってくるように思われる。
固いとかやわいとか、肩こり腰痛の時に触るだけのことに限らない。本人さえ気づかない「自分」とその歩みが、あますところなく筋肉には刻まれているのではないだろうか。

自分のことが自分ではよく分からないので、いつか人に聞こうと思っていた。
私の筋肉からどういうことが伝わってきますか。平均的にみて固い感じがするとか、何かとくに気になるようなことはないでしょうか、と。
しかし気がついてみると、尋ねる必要はなかった。
指先の感覚から初めて自分のことが分かった瞬間、少しがっかりした。自分は、自分が思っていたような人間とは違っていた。うぬぼれが強すぎたことが指先から実によく伝わってきたのだった。
それからしばらくは、自分の筋肉の事実がどんどんと伝わってきて少々つらい思いをした。
なぜ、こんなにも明らかなことが、自分にずっと不明なままだったのか。そのほうが不思議でならない。
自分はとんでもないことになってるなあ…と他人を見るように自分を見ていた。

それからまたしばらく経つうちに、改善の度合いにも気を配ることができるようになっていた。
あんまり期待が大きいと、少々の改善などには目もくれないが、期待の大きさがしだいに現実の範囲におさまるうちに、そうがっかりするほどひどいものではないということも分かってきた。
悲観するほどひどくもない。かといって楽観するほどの素晴らしいこともない。いろんな変化があるのみ、だ。

指先が変化をかぎわけるようになってくると、変化に対する関心もだんだんと強くなってくる。
「指先で、変化が分かる」。
それはすごい発見だった。まさに「手に取る」ように伝わってくるのだと分かると、どんな場面でもあわてる必要がないのである。自分のやろうとしていることが有効か無効かは、その場の指先から判断すれば済むことなのだ。
有効・無効の判断がその場で分かれば試行錯誤も可能ということ。やってみればリクツ抜きに正確に分かる。何とありがたいことだろう。

分かればこれほどカンタンなことが、なぜそれまでずっと分からなかったかが、それから先の自分には分からなくなった。
家族一人一人のことを、筋肉を通じて見てみる。何とも不思議な感じである。いっしょに育ってきたきょうだいや、いっしょに過ごしてきた身内のことには思い違いや思い過ごし、思い込みがあまりに多いようだ。筋肉の手触りを通じて新しい姿が見えてくると、今までのと新しいのと、どっちがほんとうか、という気にもなる。

いずれにせよ、私の身勝手な独りよがりは免れない。しかし会話で確認をとってみると、筋肉からの情報は案外はずれていない。はずれるどころか的を得ていることのほうが多い。
見た目や言葉のほうが誤解は多い。筋肉からじかに伝わってくることは非常に具体的である。
桜沢如一は、陰陽の原理を魔法のメガネだと言ったが、筋肉を読み取る指先の感覚もまた、新しい「魔法のメガネ」ではないかと考える。
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