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そのときテレビカメラはまわっているか-福岡操体法スタジオの講習会 freeyourself.sotai☆docomo.ne.jp(☆→@)-
- 2011/11/25(Fri) -
アトピーで泣く顔に病院の薬を塗ると、わずか数日で笑顔になる。そんな映像を日常的に何度も見せられる。
その顔がふたたびくずれるとき、テレビカメラはもういない。笑顔と泣き顔を繰り返しながら悪化するのがアトピー。時には何年ものサイクルをかけて起こる悪化である。気をつけて見ていない人の目には、その特徴は見落とされる。

番組で紹介された薬はステロイドホルモン。どこにでもあるふつうの薬。もう何十年も前からある塗り薬。
半世紀前おぎゃあと生まれた私がすぐに洗礼を受けた薬。何度も裏切られ続けながらも20年近くしがみついた薬でもある。病院にもまじめに通い、医者の指示にも従った。病院と薬に20年つきあったから卒業、ということはなかった。
わずか数日で笑顔になる。その笑顔がどのくらいの大きさのスマイルで、どのくらいの期間保てるのか。
それは個人差がある、という内容のテロップが一瞬、映る。番組の構成が、個人差を無視させるつくりになっていることを番組製作者みずからが認めたようなものだ。
「病院行けば治るよ」という以外に、どう受け取りようがあるというのだろう。悩む多くの患者さんたちを励ます善意でつくられた番組だとでもいうのか。

アトピー体験者の大半は、テレビの画面上で何が起こっているか、よく分かるようだ。
私の母と同じように、病院まかせにした結果、家中をアトピーの子供だらけにしてしまったお母さんのそばで、別のお母さんが、「うちの子たちは最初に出たとき、治るんじゃないかと思ってどこにも連れてゆかずに放っておいたら、短期間できれいに消えたよ」と笑う。こういうシーンにテレビカメラが向けられることは、ない。

むろん結果は一様ではない。個人差だけではなく、時と場合によっても異なる。
「個人差」とはまぐれや偶然ではない。一人一人の体の事情をはじめ、生活の要素が交差しており、「ほら、これですよ」とズバリ一つに絞って指摘できるものでもない。「泣いた顔が笑った」というような、単純明快なストーリーは、まずありえない。あったら完全なフィクションである。
こうしたテレビ番組は明らかに偏っているし誤解を与えずにはいられない。医者の中にもステロイドホルモン剤を批判的に見る意見が少なくない。ステロイドホルモン剤から離脱して改善したケースも少なくない。
公正につくる番組であるのなら、病院に行ってよかったケースと、行かなくてよかったケースの両方を出すべきだろう。時間の制約とか、多数決の原理とか、テレビの限界だとかいうことでは済まない。偏りや誤解を避けること。それは報道の根本、根っこではないのか。

公共電波の「公共」の意味が、メディアと一般視聴者とではまったく違う。
メディアのいう「公共」とは「国」である。「国の意見と方針」。「建前」というのに近い。しかし視聴者一般のいう「公共」とは、「国民一人一人の、思想や信条のちがいを対等として認める」という意味ではなかろうか。むしろ誰の気にもとめられない、あの一行のテロップで片付けられた「個人差」のほうに、私たち視聴者一般の「公共性」があるのではなかろうか。

「ステロイドが何十年もの間、力を発揮できなかったのは、患者の塗り方がわるいから」というのが、新聞でもテレビでも申し合わせたように言われている。ケチケチせずにたっぷり塗る。治ったように見えてもさらに使い続ける。塗るときはこすってはいけない。「その三つを守ることくらいですね、アトピーの治療は」とカメラに向かって医者が言う。アトピーを知らない人間なら誰だって「なんだアトピーの連中はそんなカンタンなことをいつまでも騒いでいるのか」と思う。「こんど悩んでいるやつがいたらオレがきちんと教えてやろう」などとも思うだろう。

さいしょから見る気がしない番組だった。周囲が話題にするだろうと思って録画していただけだ。
「こんなの何度も見せられちゃ、こっちだってその気にさせられちゃうよね」。私たちは笑った。そしてそのうち泣けてきた。
「ここまでアトピー患者をコケにした番組もめずらしいよね。情けないよね。バカにしてるよね」。
病院でもらう薬は当然ながら大企業が製造し、国が認可したものだ。
その効能を、公共電波の代表格とみずから称す某テレビ局の番組で繰返し流す。
「その、どこがわるい」と言ってはばからないメディアの人々の姿に向けて、テレビカメラが回される日は、来るのだろうか。


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