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頼りきる。信じきる。一切をまかせきる。
2010/10/06(Wed)
海のように広い心の持ち主で、山のようにふところの深い人。そんな人が実在するという話も聞く。自分は会ったことがなくて残念だが、海のように広い心は海にあり、山のように奥深いふところは山にあり、そのようなものを人間に求めるのは所詮無理があるのではないかとも思う。

本当のことをいうと私は自立は嫌いだ。最低限の自立の努力はするがそれは仕方ないからで、自立を誇りにする考え方もあるが、自分は全くそんなことはない。ものごころついた時にはすでに自分の心の底から頼れるもの、信じられるもの、自分の全てをゆだねてしまえるものを求める気持ちがあった。疑ぐり深い性格であるが、最近だんだんと、心の底から頼るべき、心の底から信じて自分の全てをゆだねてしまえる相手が見えてきたように思う。あとはそこに自分を投げ出すばかり。自分というものそのものが、もう私にはあまりいらないもののようにも思われてくる。

映画の世界では人間が心の底から頼れるのは人間という結論だ。人間でもとくに異性。男は素敵な女性を信じ、女はすぐれた男性に自分をゆだねる。異性への愛は人間崇拝である。人間、それが全ての答えだというのが映画の世界の約束事である。
しかし現実には人間というのはあてにならない。世の中には素敵な女性もすぐれた男性もあまたいるだろうが、人間は、弱い。弱いものであるがゆえに心の底から頼ってはならないし、心の底から信じてはならない。「人にたよっちゃダメ」とは子どもに言われるセリフの一つだが、「人にたよってはいけない」と口に出してとなえてみると、思い当たるふしがわいてくる。誰しも人にたよったおぼえがあり、助かった経験も苦い経験も両方あるにちがいないのである。
人間相手に全てをゆだねてしまっては自分もいつかは困るだろうし相手もはなはだ迷惑する。異性への愛、人間への賛美もいいけれど、人間とつきあっていくには相手への思いやり、手加減をつねに忘れてはならない。
人間弱いがゆえに誰しも何かの支えは必要である。自分でどうすることもできない危機にでも直面するとなれば、何かに頼り、支えてもらい、時にはすがるしかない。すべてのあらゆる人間が、多少は、弱い。弱いとわかっているのに頼るものを持たないとなれば、それは自立ではなくて単に危機管理ができていないということになりはしないか。

海のように広い心の持ち主で、山のようにふところの深い人。そんな人が実在するという話も聞くが、自分は会ったことがないから残念だ。しかし海のように広い心は海にあり、山のように奥深いふところは山にあり、そのようなものを人間に求めるのは所詮無理があるのではないかとも思うのである。
自分は妙なことにものごころついたときから大安心を求めていた。あれこれに振り回され、心がかき乱されるのが、自分は何より苦しいのである。お金や物質的なものは、何らかの条件のもとでなくなってしまう。そのような性質のものは自分の心の究極のよりどころにはならないというようなことを、どことなく感じていた。仕方なく人に頼る。とくに子どもにとって親は一番身近で頼りやすい。しかし全面的な依存は無理であるがゆえに、できるだけ人には頼りたくない。それでは何に頼ろうかということになる。

操体法を続けていて一番よかったことの一つは、自然に対して心を開くということが理屈ぬきでわかってきたということだ。広い心を求めて海にゆき、ふところの深さを求めて山に入るとしても、私にはそのやり方がわからなかった。単に山や海に足を運んだとしても、うれしくも何とも感じない。それほどまでに自分は自然と切り離されたところに位置しているのだった。自然の力に頼る・すがるというのは、原始人の時代のことであり、シャーマニズムに限定されると私は思っていたのだった。海や山はレジャーにはなるが、自分の私的で個人的な部分で、全面的に頼りにするというのは思いもよらなかった。嫌いな言葉の一つに「大自然に身をゆだねましょう」というのがある。「なんじゃそりゃ?」という違和感を今も感じはするが、自分の最近の実感をヘタに表現するならば、それに近い言葉になってしまう。
死ぬときは自然に身をゆだねたいというような話はよく耳にするが、人間も自然の一部だからといって、すぐにそんなことができるはずもない。自然に身をゆだねると言いながら延命措置から逃げ切れず、不本意な苦しみに耐えねばならない末期は数知れない。医者も弱みを持つ人間である以上、自分の身も心も投げ出すべき相手ではない。それでは自分も困ることになるし、医者もはなはだ迷惑することだろう。
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