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一番おいしいラーメン、一番おいしいビール、一番おいしい…?
2010/08/29(Sun)
ここ2年ほどうまいビールを探していた。素材がいいのは最低条件だが、追求してゆくとキリがない。最高においしいものがどこかで自分を待ってくれている。そんな気持ちにもなる。
キリがないということは、最高の座に就くものが固定しない、手を変え品を変えしていないと座が持たないということである。変化というだけでもおいしい。飲み始めの頃はそこそこうまい。続けて飲んでいくうちにさほどではなくなる。それでも続けていると飲めなくなる。見るのも苦痛になる。

銘柄Aを数ヶ月愛飲していたのが銘柄Bに出会って飲み比べると、こんなだったろうかとあきれてBに切り替える。Bが一番と思って愛飲するうちに感動もうすれ、一口も飲めないというところまで行きつく。そのとき元のAを試しに飲むと、そうまずくもない。味覚ほどあてにならないものはないと痛感する。
旅先で、地元の福岡で見かけることのない銘柄Cを見つけた。三日間控えていたが飲んでみることにした。近所の荒物屋でグラスを入手して、人気のない公園で飲む。ビールとはこんなにおいしい飲み物であったかと目をむく。翌日も同じ店でCを買い求め、グラスに注ぎ、飲んでみる。首をひねる。昨日と同じではない。こんなはず、ないがなあと思ううちに、一缶空いた。これを自宅で飲んだらどうなるか。福岡に戻ると早速ネットで入手。口にした途端、強いホップの香りが鼻をつく。飲み下すと、きつい香りである。味じたいは軽い。軽すぎる。こんなもの、どうしたらうまいと感じられるのか、皆目わからない。

最高においしいものが、どこかで自分の発見を待ってくれているというのは幻想で、おいしいものがあるのではなく、おいしく感じる体の条件がどれだけ備わっているか、それが問題なのではないか。
「どこで食べやめたらよいのかわからなくて、気がつくと苦しくなるくらいにいつも食べ過ぎてます」
そんな相談を受けたとき、ふと、おいしいうちは食べていいんじゃないかと思った。
「一口、二口は、何だって、おいしい。でしょう? でも食べ進んでいくうちに、もうおいしいとかおいしくないとかはどうでもよくなるんじゃないでしょうか。よく噛んで、よく味わっていけば、味が落ちてきて味がしなくなったことに気がつくでしょう。味がしなくなったら、もう食べ続ける意味はなくなっていると思いますよ。もっとグルメになればいい。おいしいと感じるものしか食べる価値はない、と澄ましていればどうですか。おいしいと感じなくなったら、食卓をさっと離れる。食事も後半ともなれば、残ったものをぜんぶ腹の中におさめなきゃ、くらいの感覚で放り込んでいる。食べたいものを好きに食べたら、余るものは勝手に余らせておけばいい。余った分は山の生きものにささげるとか穴を掘って埋めるとか、もっといいのは作り過ぎないということです。捨てていくうちに、だんだんと余らせないくらいの分量もわかってきますよ。食べ物を捨てるというのは後ろめたいことですからね」。
酒も味がしなくなったら、おしまいだ。飲み食いにこだわってもしかたない。やっとあきらめがつきそうだ。
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