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もらったものはほんとうにほしかったものではなかった
2016/12/26(Mon)

ものは置き場所に困る。
与えられるものは、
じっさいにもらってみたら、
自分のほんとうにほしかったものではなかった、などと、
心のどこかで感じたりも、する。
それはただ、自分のワガママなのだが、
自分に必要なものは、
すでに分相応に与えられている、と感じたりもする。
ほしいのは、物そのものじゃなくて、
体験だったり、
気持ちのやりとりだったりするのだろう、とも思う。

関東のほうで、ホームレスの町に、
炊き出しを手伝いに通った時期があり、
冬には古着も、配った。
喜んでもらえると思ったら、ぜんぜんそうではない。
食べ物に文句を言い、
服も、実用面ではなく、細かいところで文句が出る。
色が気に入らないとか、
こういうのがいい、ああいうのを持ってこいとか、
「そんなこと、言ってる場合じゃ、ないでしょ」と、
つい言いたくなるけれど、
黙って様子を見ているうちに、
「これが人間というもの、なんだなあ」と、
つくづく思われてくる。
「ありがとう」っていう言葉が、
現場でほとんど聞かれないのが、
慣れるのに少し時間がかかった。
じっさい、迷惑そうに振り払われることも、あった。
「いらん!うるさい!」と怒鳴られることも、あった。
当時は自分も若かったから、どんなことも、
「まあこんなもんだろう」と受けとめられた。
そして、そのうち、
「これ、もらっていただけますか」
「食べていただけますか」と声をかけ、
受け取ってもらうと、
「ありがとうございます」と頭を下げていた。

物乞いなんか、するひとは、いない。
「くれ」と頼まれてもいないものを、
こっちは勝手に差し上げたいのだ。
失礼にならないよう、
気持ちよく受け取っていただくには、
どうしたらよいか。
短い間ではあったが、ほんとうに貴重な体験である。

先日、東京に用事があったとき、
安い宿を予約したら、
何のことはない、昔出入りしたドヤ街に着いた。
今はもうその町は、もとドヤ街には、
ホームレスを対象とした部屋は見あたらず、
外国人のバックパッカ―たちを相手とした、
ゲストハウスに様変わりしていた。
酒や小便の臭いも、殺気立った空気も消え去って、
あまりにあっけない感じがしたことだった。

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