FC2ブログ
2019 12 ≪  01月 12345678910111213141516171819202122232425262728293031  ≫ 2020 02
国家主導の健康ランド。うれしたのしの管理社会。
2013/02/01(Fri)
先進国の死因はどこも似たようなものになるという。食生活の乱れがひどくなり、体を動かすことは減ってゆく。三大疾患とよばれる病気が多いのも、豊かさの象徴、長生きの象徴といえる。

公衆衛生の教科書によると、「感染症は撲滅したが、今度は生活習慣病だ! 国民一丸となって生活習慣病予防にまい進しよう!」というノリである。敗戦直後の時期に死因第一位だった結核と同等に生活習慣病をあつかいかねない勢いだ。
胃がんは減ってきたが、大腸がんと乳がんが増えている。脳卒中は減ったが、糖尿病が増えている。そんな記述を読んでいると、結局はどこかが減ってどこかが増えるだけの話だとわかる。

死ぬ人間が増えているという話ではない。死なない人間が増えてきたという話だ。老化に伴って出てくる不調を病気と指定してゆけば、病気の数はいくらでも増やせる。長生きすれば当然かかる病気が三大疾患であり、生活習慣病と指定されている病気だともいえる。
それをどう予防したいのか。予防して、どうなれば国は満足するのか。
生活習慣病に対する行政の姿勢がエスカレートする中で、乳幼児も生活習慣病予防対策や健康管理をしようという動きもある。いや、生れてからではもう遅い、などというものまで出てくる始末。
死ぬ人間の数は、生れた人間の数と同じ。その内訳けをどうしようかという話に、国家の予算が増やされていく。老化を病気とするならば、死因の内訳は動きっこない。この健康戦争は最初から負けと決まっているのではないか。

ふつうは公衆衛生の教科書など開かないだろうが、保健に関連した資格には公衆衛生の単位が必要で、行政の定めた健康観と健康管理システムを暗記させられる。具体的には「健康診査」「ワクチン」、そして「生活習慣病対策」である。
生活習慣病対策には、定期的な健康診査と指導のみならず、日常生活における人間の行動を変容させる論理と手法、行動科学も含まれるのだから少々穏やかではない。
暗記するうちに、「国民の健康管理は国が主導する。健康管理は公的に展開するものなんだ」と考えるほうが頭に入ってくることがわかる。国民の体は国が管理する。そんな健康観で暗記すれば、テストもラクなのだ。

国家主導の健康ランド。うれしたのしの管理社会。そんな考え方もあるだろう。しかしこの健康ランド、ほんとに大丈夫? 教科書の記述はあちこち矛盾だらけだ。いま、三つの病気が日本人の死をもたらしているという一方、1958年から今日まで55年にわたり、ずっとそうだったという記述も見つかる。国はあらゆる対策をしてきたが、発症の数は増える一方。医療・健康関連予算は国の財布をたいへん圧迫しているともいう。
要するに55年かけて失敗続きで、お金もたくさん使ってきた。それをこれからも盛大に進めていきますというのを、暗記する。暗記しながら「根本的におかしいんじゃないのか?」と思うのは私だけだろうか。

生れる前から検査検査で、検査を受け続けて一生を送れば、人の不老長寿は実現されるというのだろうか? 医療費は国家予算を圧迫している。国家的な課題だと教科書には書いてあるが、検査が増えれば当然ながら医療費も増える。ほんとうにこんなことで大丈夫なのだろうか。
不老長寿は東洋の十八番。東洋医学の伝統的な記述のほうが、よほどまともなことを言っている。そのように思われてならない。
スポンサーサイト



この記事のURL | 検査のセカイ | CM(0) | TB(0) | ▲ top
コメント
コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する


▲ top

トラックバック
トラックバックURL
→http://soutai007.blog32.fc2.com/tb.php/1277-2d9e1c54

| メイン |