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大人の味は大人の食べ方に。子供味はおのずと子供の食べ方に
2012/06/16(Sat)
「子供にはもったいない」「子供には分からない」などと言って、大切そうに保管して食べているものが昔の大人たちにはあった。大人というのは、あのように「もったいない、ああ申し訳ない、ありがたいありがたい」などと言いながら、貴重なものをちびちびと口に運ぶものなのかもしれない。
「量より質」は、「食べ物の質」ばかりではない。「食べ方の質」を高める、食べものに向き合う自分の感性を磨くということも、「量より質」に関わってくるのだろう。

大食をするのと、味覚の発達が関連するという話がある。
長年の大食で体をこわしている者が身内にいるが、これに当てはまるように思われる。年齢と味覚がちぐはぐというか、カレーにシチュー。チキンライス、オムレツ、トンカツ。アイスクリームにホットケーキ。これではファミリーレストランのメニューそのものだ。子供の喜びそうな洋食しか受けつけない舌の感覚である。そして口に入れたらすぐ飲み込むという食べ方。
「子供の味」を好み、「子供の食べ方」を続けている。

子供の頃は吐き出していた山椒の実。独特な香りと渋み。舌のしびれがあとを引く。食べ物というよりむしろ漢方の薬に近い。その山椒の佃煮が最近は美味いと感じる。ぱくぱく食べたくなるような美味さとは違う。ちびちびっとやって、食が丁度いい具合におさまる感じ。
子供は子供の強い消化力で「質より量」をこなし、子供としての心身の健全を保つ。
そして大人になれば大人の食べ方になり、大人としての心身の健全がおのずと保たれる。そういうことなのかもしれないと思う。
とはいえ、朝から晩まで一気飲み映像を脳みそに送り込まれ、お茶までペットボトルの直飲みで、多食・早食いのお手本には事欠かないという現状。
テレビの画面を眺めるたびに、まあこれでは仕方ないのかもしれないとも思われてくる。
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