サマになる・サマにならない。どこがどう違う?-腰を入れる・腰をすえる-
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2012/09/14(Fri)
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すでに正座のできなくなっている体もあろうが、正座ができるといっても足を重ねず、足の裏全体が左右対称の状態で座るとなると、足首の柔軟の問題により、正座できない人の数はぐっと増える。
何をやるにせよ、上半身から余分な力が抜け、下半身が充実しているのはものごとの基本。何がちがうといって構えに差が出る。肘が開いていかり肩。ぺたんと尻もちをついていたり、へっぴり腰でアゴが上がっていたり。これじゃサマにならない。 力が抜ければおのずと脇はとじ、肩はいからず、腰が伸び、アゴも上がりはしない。効率のよい動きが実現し、疲れもしなくなる。 基本の姿勢を身につけるのに、正座の姿勢が役に立つ。日々数分からの坐禅である。 ①左右対称に開いた足の、土踏まずのところに、尻をどっかりと据える。 ヒザはこぶし一つ~二つぶん開いておく。 ②腰を、入れる。 尻の上のあたりを、後ろからそっと手をそえてもらうイメージがよいようだ。 腰を入れると同時に、下腹を前にやや突き出す。ヘソの奥に重りを吊り下げるイメージで、下腹に力を充実させる。骨盤の角度が変わるのがわかるはず。これで上半身の力が降りてきて、下半身が落ち着く。 ここに上半身のバランスをつけ加えていくのだが、すでにここまででもじゅうぶん役に立つ。ふだん椅子に座っているときも、立っているとき歩いているときなども、四六時中、仙骨あたりを後ろで支えてもらって、下腹を突き出し、ヘソの裏に重石をきかせる。そのようなイメージを繰り返しておく。 さいしょのうちは「拷問」にかけられているかのようにつらい苦しいばかりかもしれない。 正座は正しい座り方と書く。正しい姿勢とは、ラクな姿勢のことに他ならない。それがつらい苦しいというのはなぜなのだろうか。 体に不正のある人間は、正しいラクな姿勢こそが苦しく感じられるのだという。 日々三分からでも正座を実行し、操体法で体を調えれば、なるほどと実感する。体の不正が減るにつれ、不調も消えてゆくのもおのずと納得されてくるだろう。 (注)下腹を充実させているつもりが胃のあたりを緊張させてしまうことが多いという。胃の付近で力まないよう気をつけないといけない。 スポンサーサイト
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