からだのお試し実験-筋肉のゆるむメカニズムを確かめる方法を知ってますか-
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2012/03/23(Fri)
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知識ではなく、自分の体ですぐに答が出る。「気持ちのよい動きをチョッピリやる」ほうが筋肉はゆるむのか。それとも「無理のないていどに、じゅうぶんに伸ばしたりねじったりする」ほうがゆるむのか。
自分の体といいながら、実のところ、「ゆるむメカニズム」を知っているとは限らない。 おおまかな流れは次の①~④である。これは操体法の動きの手順。自分のやったことが、具体的にどういう変化をもたらしたか、きちんと確認するのが大切な点だ。人は思い込みが強いから、「ほぐしているつもり」がよけいに硬くしていても、平気で気がつかない。操体法を体験すると、誰もが「わ~ほんと。今まで自分の体なのに知らなかった」と驚く。 操体法は自分の体と出会う感動体験なのだ。 ①イスまたは机に深く腰かける。 ②「動きの診断」をして、最初の体の状態をおぼえておく。 ③気持ちのよい動きをチョッピリやる。 ④「動きの診断」を再び実行する。これでどのくらい変化したかが、確認できる。 「動きの診断」で使う動作は二つ用意した。一つは「振り向きの動作」。もう一つは「お尻で立つ」動作である。 結果がよく分かるのは、「お尻で立つ」動作。腰を固くしている人は「そんなことできるのかな?」と思うくらいに、苦手な動作である。 「お尻で立つ動き」…深く腰をかけ、体重を右の尻へゆっくりと集めて、体重を右の尻にのせる。上半身が右に倒れてゆかないよう、右のお尻ですうっと真っ直ぐ背筋が上へ伸びていくイメージで、体重をのせる。 このときできるだけどこにも力を入れない。慣れると、体にかかった重力を右の尻の骨へ水が流れていくように移動するだけのことというのが分かる。力づくでひょいっと動かすのは、筋肉の動きにくさをカバーする動きだということも分かってくる。力で動かすから体を傷め、筋肉をさらに固くする。 それでは実験にうつる。 ①足が床につかない高さのイスまたは机で行う。「深く腰をかける」とは、膝のうらがイスまたは机にぶつかる一歩手前くらいまで深いところで腰を落ち着けるということ。 ②「動きの診断」…体重ののせにくさ、のせやすさを、尻の左右で比べてみる。上半身を力ませることなく、できる範囲でほんの少し、体重を左右のお尻に交互にゆっくりとのせかえてみて、比べる。 右と左のどちらのほうが「つらい感じのする動き」で、どちらのほうが「つらくない動き」であるのか、きちんと判定する。 ③「つらくない動き」のほうを、ゆっくり、じわーっと行う。体重がきちんとのり、真ん中に戻ろうとする前に、3~5秒ていど動きをストップさせて姿勢をそのまま保持し、それから一気に全身の脱力と同時に真ん中へ戻る。一休み。これを数回ていねいに行う。 上半身を力ませることなく、できる範囲でほんの少し、体重を右のお尻にのっけたり、左のお尻にのっけたりと、もぞもぞしているだけでも、ほぐれてくる。 ④「動きの診断」を再度行う。「つらい感じのしていた動き」と、「つらくなかったほうの動き」を、ゆっくりと行って、最初の「動きの診断」のときと、どういう変化が出たか、確認を行う。 左右の差が少なくなったら、③のやり方が成功したことになる。 「振り向きの動作」…顔をゆっくりと右を向けていって、そのままゆっくりなめらかに上半身で後ろを振り向いていく。首や腰やひざなどに、ツッパリは感じられないか。上半身に力が入っていないか。全身がラクになめらかに後ろを振り向いていけるのか、などが確認のポイントである。次に、ゆっくりと顔を真ん中に戻し、一息休んでから、左のほうも同じ振り向きの動きをして、感覚を確認する。右と左が、まったく同じように、同じ感覚で、鏡で映したように動けているか。 動けていないとすれば、総合的に、左右どちらかを判定。「つらくない動き」を、「つらくないくらいの加減」で、なめらかに、軽やかに、そして大事なのはゆっくりと、行う。振り向ききって真ん中に戻ろうとする前に、3秒から5秒ていど動きをストップさせ、姿勢をそのまま保持し、一気に全身脱力と同時に真ん中へ戻る。同じことを、三~五回ほど行う。 ※この実験についてやり方に分からないこと、質問などがありましたら、コメントでも、メールでも受け付けていますので気軽にご連絡ください。 スポンサーサイト
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