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さっぱりした顔で、「いっそやらないほうが安心だ」と言ってみる
2011/08/23(Tue)
分からないことだらけの中を分からないまま、あいまいなままで生活を送っているのである。予防接種にしても抗がん剤にしても、使う・使わないのどっちにころぶかは、そのときの風まかせという人が、私の周囲には圧倒的に多い。一歩まちがえば転落する崖の上を、そうとは知らずに歩いている。見ていてそんな感じがする。

「学校で予防接種を受けるよう指導されて心配なんです。なんか、よくないこともあるんでしょう?」と訊かれ、「心配なら、受けなければ?」と私。
「でも、みんな受けているのに自分だけっていうのはできないって子供が言うんです」
「まあその年齢なら難しいかもね。すぐ死ぬっていうこともないだろうから、受けたいって言うなら受けさせれば?」と突き放してみる。
「いや、でも心配です。よくないことも、あるんじゃないんですか?」「たとえば、どんな?」「だから副作用とか」。
「あなたがそこまで言うのなら調べてみようか」。分からないなと思ったら。不安だなと思ったら。まずはきちんと事実関係を調べればよいのである。調べるうちに判断がつくられてゆく。調べなければいつまでたっても深い森の中をさ迷わなければなるまい。

「あ、でも、期限があって今なら無料でお金いらないんです。無料期間を過ぎると、けっこう高いんですよ」
「本人も受けたいと言ってるし、今なら無料。それなら受けさせれば?」
「いや、でも…いいんでしょうか。受けて」
「さあねえ。私は知らないよ。調べてみようか」

子育て中のお母さんたちは心配ごとが尽きない。私にできるのは両方の意見の資料を集めて渡すこと。判断は本人たちが下すしかない。半月ほど経って尋ねてみた。「結局どうなったの?」
すると、「資料読んでもよくわからなかったんですけど、あんなに考えなきゃいけないことがあるものだったら、いっそやらないほうが安心です」とさっぱりした顔で仰った。
たとえどんなことでも本人たちで結論が出たことがよかった。一件落着。


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