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体の声の、聞き上手・聞き取り上手になる
2011/06/21(Tue)
聞き上手といると、気づかなかった本当の自分の声が引き出されてくる。体の声も体験者がついていると実にハッキリ聞こえてくることがある。

一人で取り組める簡便さもある操体法だが、二人組みがベストと橋本敬三医師も認めている。ゆっくりていねいに動き、タメをつくった後に全身脱力をする。操体法は動きのコツさえ分かれば誰もがすぐにでもできる運動療法である。
「タメをつくる」とは、自分がそのまま動きを続けようとするのを定位置で保持し、力をためていくという段階。たとえば手を開く・閉じる。どちらがやりやすいかを、ゆっくりやって調べてみる。握る動きのほうがやりやすいと分かった場合は、開いた手からゆっくりと握りこぶしをつくり、握ったあともさらにじわじわ握りしめてゆくという具合。力んではならず、ほどほどの加減で数秒の「タメ」と、そののちの脱力。これを数回ていねいにやってみて、開く・閉じるの両方がやりやすくなっているかを、調べる。どちらもやりやすくなっていれば成功。
これが操体法の入口。単純にして明快である。

全ての世界に達人とそうでない人とがいるように、操体法にも達人レベルとそうでないレベルとがある。操体法のワザの効き目を決定する一つの重要事項が、「タメ」と「抵抗」である。
握りこぶしをつくるだけなら一人でじゅうぶん。しかし足を倒したり腕をねじったりするさい、一人ではタメにくい。「力を抜かずそのまま動こうとする」一方で、「骨格には見た目の動きはなく、静止している」のがタメなので、支えがなければ動くまいとしても動いていく。右腕のねじりを自身の左手で支えるのは可能だが、それは厳密にいうと「右腕の動き」ではなく、「左手の動きも加わった右腕の動き」。机の角っこに押しあてたり、壁ぎわにクッションを置いたり、布団をたたんで足の下に敷いたりなど、工夫もする。どうしても無理な場合は人に支えてもらっているんだと観想する。そんなとき、もう一人誰かいてくれると非常に助かるのだがと思う。

動きを支えてくれる人のことを「術者」または「操者」、体をじっさいに動かす人のことを「本人」という。
「術者」は相手の動きをよく見る。そして相手の感覚をよく聞きとる。そして相手の「タメ」がよりよいものになるよう、支え、保持する。
「本人」は、体を動かし、自分の感覚を術者に伝える。
本人の「タメ」と、術者の「抵抗」がうまくかみ合うとき、気持ちいい感覚は最大となり、筋肉も最大にゆるむ。しかし、うまくいかない場合は本人も術者も「これでいいのかなあ~」という顔をしている。術者の側には「自分の操体法が未熟だから」という気持ちがあり、支えてもらっている本人の側も、多かれ少なかれ術者への不満がある。しかしこれはカンちがいもいいところである。

聞き上手の人と会話するか、聞き取りがよく分からない人と会話するかで、話が発展したり、気まずい沈黙になったりする。聞き上手は質問が上手だから話がはずむ。話がはずむと互いに質問がはずみ、受け答えもできる。
聞き上手ではない術者と組んだとわかったら、本人自身がリードする。本人の感覚が大いに試されるときである。聞き上手ではない本人と組んだ術者は、本人の動きをリードすればよい。ここでは術者のほうの感覚が試されるときである。
どのような動きをするか、どこでどの程度の「タメ」をつくるかを決定するのは、術者と本人とのコラボレーション。どちらが聞き手でどちらが話し手になるかは、術者と本人のどちらのほうが体の感覚に鋭いかで決まる。もちろん操体法の技術の腕というのは確かにある。しかし操体法の体験が長いとか短いとか、ましてや技術が未熟だとかそういうのと何ら関係しない部分も大きいのである。(この項つづく)

※九州・福岡市内にて操体法の講習を開いています。個別と集団講習が好きに選べます。
 くわしくは、080-1720-1097(山下)か、freeyourself.sotai★docomo.ne.jp(★は@に)まで。
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